薬剤師のプログラミング学習日記

プログラミングやコンピュータに関する記事を書いていきます

経口投与1-コンパートメントモデルのグラフを描く

1次速度の吸収過程のある1-コンパートメントモデル 吸収過程と消失過程 参考 1次速度の吸収過程のある1-コンパートメントモデル 経口投与時の血中濃度推移はこのモデルで表すことができます。※ka: 吸収速度定数, ke: 消失速度定数 この連立微分方程式を解…

テイコプラニンの負荷投与のグラフを描く(2-コンパートメントモデル)

半減期の長い薬物の場合は定常状態への到達が遅れます。このような薬物の場合、開始時期に投与量や回数を増やすことで目標とする血中濃度への到達を早める投与設計を行うことがあります。 今回はこれまで使ってきた2-コンパートメント点滴静注モデルのプログ…

Pythonによるシミュレーション高速化のためのコードの改善

はじめに 定常状態の血中濃度を得る部分を最小限に 演算に関わる部分はNumpy配列のみを使う コード改善後の処理時間 はじめに 前回まで書いていたモンテカルロシミュレーションのプログラムを改善して、どれだけ処理時間が短縮できるかを試みよう、という記…

抗菌薬でモンテカルロシミュレーション③ーPK/PDブレイクポイントを求めるー

一定の基準以上の有効率が得られるMICの最大値をPK/PDブレイクポイントとして求めます。 内容的にはこちらの続きとなります。 www.yakupro.info 目標達成確率の算出 目標達成確率-MICのグラフを作成する PK/PDブレイクポイントを確認する プログラムの処理時…

抗菌薬でモンテカルロシミュレーション②ー %T>MICの分布を確認するー

前回は乱数でPKパラメータを生成するところまでやりました。今回は、これらのパラメータをもとに用法・用量を設定して血中濃度推移を計算していきます。内容的には前回の続きとなります。 www.yakupro.info %T>MIC値の確認 用法・用量を設定し血中濃度推移を…

抗菌薬でモンテカルロシミュレーション①-乱数を用いたPKパラメータの生成-

はじめに モンテカルロシミュレーションとは 目的と手順の確認 乱数を用いてPKパラメータを発生させる 参考 はじめに 前回、前々回とPK/PDパラメータを求めるコードを自前のクラスに実装したので、今度はこれらのパラメータを使うモンテカルロシミュレーショ…

PK/PDパラメータのCmax/MIC, AUC/MICを求める

今回も引き続きPK/PDパラメータについてです。前回は www.yakupro.infoでTime above MICを求めるコードを書きましたが、今回はCmax/MICとAUC/MICを求めるメソッドを実装しようと思います。コードはあまり複雑な部分はなく、簡単に書くことができました。 Cma…

PK/PDパラメータのTime above MICを求める

抗菌薬のPK/PDパラメータ Time above MICとは %T>MICを求める 参考 抗菌薬のPK/PDパラメータ PK/PDとは薬物動態学(用法・用量と抗菌薬の濃度推移の関係)と薬力学(抗菌薬の濃度と有効性・副作用の関係)を組み合わせることにより、抗菌薬の有効性や安全性…

2-コンパートメント点滴静注モデル繰り返し投与ー再帰関数による実装ー

前回はある程度時間が経ってからの血中濃度を近似的に計算する方法を使いプログラムを書きましたが、誤差が大きく使えそうもありませんでした。今回は別の方法で繰り返し投与の実装を考えます。 血中濃度の足し合わせによる方法 再帰関数 再帰関数で実装する…

2-コンパートメント点滴静注モデル繰り返し投与ー近似によるグラフ描画ー

今回は2-コンパートメント点滴静注モデルの繰り返し投与のプログラムを書いてみたいと思います。 2-コンパートメントモデルの繰り返し投与 投与終了何時間後から近似するか 近似を使って血中濃度を求めるクラスを書く グラフの形を確認してみる 2-コンパー…